これは臨床心理士で医師である
田中茂樹先生の本『子どもを信じること』からの引用です。
(この本は、小1の時長女が登校渋りだった時に出会った本です。
ママ友の息子さんが小5の時不登校になり、
その時に勧めたら、泣きながら何回も読み、
「心の支えになった」と言っていました)
不登校は、自分を守るために、勇気を出して選んだ大事な行動です、
とも言っています。
確かに、自分が高校生の頃を思い出すと、
学校へ行かない、なんてできなく、
心は死んだようになっても、
砂を噛むように行っていた記憶があります。
それを思い出すと、
不登校は、本当にすごい勇気のある決断だと感じます。
自分の心を守れなかった子が、
やっと決心して行った、ストライキのようなもので、
それが始まる頃は、子どもはかなり弱っています。
親がショックを受けることを十分、分かるので言い出せず、
かなり弱って、これ以上もう無理!限界!というところまで
我慢をしてしまいます。
なので、心がかなりマイナスにいってしまい、
プラスに持っていくのは、少し時間がかかります。
その時、不登校で問題なのは、
「勉強が遅れる」「進学できない」ではなく、
「自分は生きていても仕方がないのではないか」という、
命への信頼感、自信の回復です。
家で「本来子どもが持つ力を信じる」ことを中心に、
家庭で落ち着いて楽しく過ごせるようになると、
次第に心はプラスの方向にいきます。
でも、もう行ける、というところまで元気が回復しても、
最後の決断は「子どもが自分で決める」ことが大切だと思います。
これは、子どもの人生の中で、後まで生きてくる大事な自信にもつながり、
また親も、子どもを信じて待つことができたという重要な経験になります。
「私たち人類は、何百万年もの間、
過酷な環境下で生き延びてきたのです。
そして、今生きている人々はその中でも、
身体的にも精神的にも
最もタフであった祖先の末裔なのです。
私たちの中には、強く生き延びていく力が
備わっていないはずがありません。」
今、不登校と格闘している親子が、
命への信頼感を取り戻し、親子ともに心穏やかに過ごすことを、
元不登校志願者の私は願っています。
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